未経験から正社員へ着実にステップアップ

介護では、経験や年齢に関係無く働ける職場が多い。訪問介護でなければ無資格であっても就業できるため、無資格の未経験者でも積極的に採用し、資格取得のサポートをする事業所も少なくない。しかし、正社員になりたいというのであれば、やはり資格取得は持っていた方が良いだろう。

介護の入門資格といえるのが、介護職員初任者研修だ。規定時間の座学と実習を受けることで、介護の現場で必要な基礎的な知識が学べる。受講費用は10万円ほどで、補助金が出るケースもある。働きながらでも受講可能な講座が多いため、他業界からの転職を目指して、転職活動前に資格取得をしておくのも良い。ただ、介護職員初任者研修は介護の仕事をするうえで最も初歩的な資格といえるため、これだけでは希望通りの待遇で就業できないこともある。パートや派遣といった雇用形態ならば多数の求人が見つかるが、正社員となるとさらに上の資格が求められることも多い。

そこで、介護職員初任者研修の次に目指したいのが介護福祉士だ。これは福祉系の三大国家資格と呼ばれるうちの一つで、主に介護の現場で使える資格である。介護職員初任者研修の上位資格である実務者研修の修了と3年以上の実務経験で受験できる他、専門の養成施設に2年間通ってから受験するというルートもある。

すぐに正社員での転職が難しい場合でも、初任者研修を終了後にパートや派遣で介護の現場で働きながら実務者研修を受け、受験資格が得られるまで集中して勉強することでスムーズな資格取得が見込める。多少時間がかかっても、堅実なステップアップが見込める方法だ。